第13号 『お彼岸』(2005/02/26発行)
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┃やすらぎ┃
┃ 通信 ┃ やすらぎ通信 第13号 ≪一周年記念号≫
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■□■ご挨拶■□■
拝啓
東京に春一番が吹き、春らしくなる一方で、まだまだ寒さが身に
しみる日もあります。寒さが和らぎはじめると杉花粉シャワーの
到来です。
特に今年は、花粉の飛ぶ量が大変多いと予報されています。花粉
症の方は大変ですね。
一周年記念としてのご挨拶にしては、何か湿っぽい話になって
しまいました。
さて、3月は日本全国でお彼岸月です。仏事ではお盆と同じよう
に大事な行事です。そこで、今月号はお彼岸について、きちんと
お伝えしたいと思います。
また、私達が日頃、葬儀の時、お墓参りやお墓を建てる時、ご
法要の時などに何気なく使っている仏教関連の言葉についても
「ことばスコープ」として、今後逐次ご説明もしてまいりたいと
考えております。ご期待ください。
最後に読者の方々もインフルエンザなどにかかりませぬようにお
祈り申し上げます。
敬具
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┏━ 今月号 もくじ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃
┃ 1◆ 特集 「 お 彼 岸 」
┃
┃
┃ 2◆ 季節の行事 「 桃 の 節 句 * ひ な ま つ リ 」
┃
┃
┃ 3◆ ことばスコープ 「 葬儀生前予約とは 」
┃
┃
┃ 4◆ 業界ニュース 「 第2回 お墓ディレクター検定試験 」
┃
┃
┃ 5◆ お客様の声 「 使わなくなったお仏壇はどうしたらよいの? 」
┃
┃
┃ 6◆ 今月のプレゼント 「 天然ストーン念珠 」
┃
┃
┃ 7◆ 編集後記
┃
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◆特 集 「 お 彼 岸 」
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■「お彼岸」っていつ?
…………………………………………
お彼岸は春と秋の年2回あります。
◎春彼岸
「春分の日」(3月21日)を挟んで前後3日間 計7日間
◎秋彼岸
「秋分の日」(9月23日)を挟んで前後3日間 計7日間
春分の日は 「生物をたたえ、自然をいつくしむ日」
秋分の日は 「先祖を敬い、亡くなった人を偲ぶ日」
として国民の祝日になっております。
■「お彼岸」ってなにをするの?
…………………………………………
寺院では、この期間を「彼岸会」または「お彼岸」といわれる法要を行い
死者の供養を行ないます。
一般の方は、お墓参りをして故人やご先祖さまに追悼すると同時に感謝を
します。
■そもそも「彼岸」ってなに?
…………………………………………
仏教では、お釈迦様が実現されたような迷いのない悟りの世界、つまり浄
土に渡ることが、何よりも大切な修行とされています。これを「到彼岸」
といいます。
こちら側の迷いの世界が 「此彼岸」=俗世界=現世 であり
悟りの世界〈彼岸〉へ到るための行 「到彼岸」=浄土=彼岸
となったのです。
悟りの世界への修行をサンスクリット語で「パーラミター」といい、これを
漢字で「波羅蜜多」または「波羅蜜」と書きます。
六波羅蜜についてはこちら(バックナンバー)→
http://www.ohnoya.co.jp/faq/mem/number7.html
■お彼岸の起こり(彼岸会)
…………………………………………
現在、寺院で行なわれている「彼岸会」「お彼岸」の法要は、日本独特の
ものでインドや中国では行なわれていません。
平安京を開いた桓武天皇の時代に始められたといわれています。
桓武天皇が781年に即位した時、弟の早良親王を皇太子として政治を任
せました。しかし、これに中納言の藤原種継が反対し、皇太子を退かせま
した。その後、種継が暗殺され、早良親王はその事件に関ったとされ、流
罪になり、その後死亡。
さらに桓武天皇の夫人と生母が亡くなり、新しい皇太子までが病に倒れま
した。
それは、早良親王の祟りだということになり、天皇は806年の春分の日
と秋分の日の2度、諸国の国分寺の僧を集めて「彼岸会」の法要を盛大に
行ないました。
この法要を行なった理由は、春・秋の彼岸に「浄土三昧経」等を読誦すれ
ば、寿命が延びるといういわれがあったようです。
■なぜお彼岸は春分・秋分の日?
…………………………………………
春と秋の彼岸の中日、つまり「春分の日」と「秋分の日」には太陽が真東
に出て、真西に沈みます。
太陽が真西に沈むはるか向こうには、阿弥陀様の「西方極楽浄土」がある
とされています。
沈む太陽に向って、「西方浄土」を思い浮かべる瞑想法に「日想観」があ
ると浄土三部経(浄土経の基本経典)の一つ「観無量寿経」に書いてあり
ます。
これはお釈迦様が言われている
「一心に西方を想うべきです。
想うとは目が見えるものは皆日没を見る事です。」
からきており、正座し、西を向いて、ハッキリと日没を観ることを
《日想》といいます。
「彼岸の中日に日想しなさい」とは書いていませんが、これをお彼岸と結
びつけたのは、中国浄土教の善導(613~681)という高僧でした。
善導は浄土宗の法然上人、浄土真宗の親鸞聖人に影響を与えています。
善導が著した「観無量寿経疏」略して「観経疏」というお経の注釈書に
「その日は、太陽が真東に出て真西に沈み、阿弥陀仏の国は日没のところ
真西の十万億刹の彼方にある」と書いてあります。
それが日本の彼岸のルーツになったといわれています。
■お墓参りに準備するもの
…………………………………………
お墓参りには、水、お線香、ライター(マッチ)、お花、故人の好きな食
べ物、他に墓地を清めるものを持っていきましょう。
宗派によりますが、事前にお寺様やお墓管理者に卒塔婆も頼んでおきまし
ょう。
お寺様にお経を上げてもらうのであれば御布施も用意します。
■お墓参り
…………………………………………
お寺様であれば、先ず本堂を拝んでから、住職やお寺様の方にご挨拶して
自分のお墓にまいりましょう。
霊園の場合は霊園管理事務所に一言挨拶されたほうがよりベストですが、
挨拶なしでもかまいません。塔婆を頼んでいるのであれば卒塔婆を受け取
り墓所に行きます。
墓地では、先ず墓地の掃除をします。草を取り、ほうきで掃いてきれいに
します。次に墓石を洗います。きれいなタオルなどで拭きましょう。
その後にお花を供えて、水を墓石にかけます。それが終わってからお線香
に火をつけ、香炉に供えます。最後に供物を供えて、拝みます。
お参りが済んだら、お供え物は持ち帰ります。また前からある卒塔婆は抜
き取り、お寺様や霊園の集積所に持っていきます。
手桶やほうき、ちりとりなど借りたものはもとのところに返却します。
■牡丹餅とおはぎ
…………………………………………
お彼岸には、お墓や仏壇にお供えするものとして「牡丹餅とおはぎ」があ
ります。
春彼岸には牡丹餅、秋彼岸にはおはぎをお供えします。
どちらももち米を蒸し、まるくして小豆のあんをからめたもので、同じも
のを指しますが、
春彼岸=春に咲く牡丹の花をかたどってまるくつくり、
秋彼岸=秋の七草の萩の花をかたちどって長めにまるめたもの
と言われています。
この他にお供えものとしては精進料理があります。
親椀(ご飯)
汁椀(お吸い物・みそ汁)
腰高(漬物)
つぼ椀(あえもの)
平椀(煮物)
「お彼岸」についてはホームページでも詳しく掲載しています。
↓↓↓
http://www.ohnoya.co.jp/faq/pr/ohigan/index.html
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◆ 季 節 の 行 事
「 桃 の 節 句 * ひ な ま つ り 」
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ひなまつりは、女の子の健やかな成長を願う行事です。
古来中国では3月初めの巳の日に、水辺で災厄を祓う行事がありました。
これが日本では、小さな紙人形を作ってけがれを移し、水に流す行事となりまし
た。室町時代から江戸時代になると、紙の人形ではなく、美しい雛人形となり、
流さずに飾っておくようになりました。
もとは、5月5日の端午の節句とともに男女の区別なく行われていましたが、
豪華な雛人形は女の子、端午の節句は菖蒲(しょうぶ)の節句ともいわれること
から「尚武」(=武を尊び重んじること)にかけて、男の子の節句となりました。
桃の節句といえば・・・。
◆ひしもち
古くは、緑の部分にはよもぎ、赤の部分にはくちなしの実が使われていました。
どちらも薬効成分が含まれ、けがれを祓う薬草ですから、縁起がよいのです。
◆白酒
古くは桃の花のお酒(桃花酒)が用いられていましたが、室町時代頃から白酒
が飲まれるようになったといわれています。
━3━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ ことばスコープ
「 葬儀の生前予約とは 」
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最近、新聞や週刊誌に「葬儀の生前予約」などの記事が掲載されているのを、見
かけることがあります。
また大野屋テレホンセンターにも問合せがあります。
「葬儀の生前予約とは」
あらかじめご要望に基づいた葬儀内容を決めておき、葬儀社に託しておく
ことです。万が一の時にはご家族にご当人のご希望に添った葬儀をとり行
なってもらうことが出来ます。
あまり考えたくはありませんが、ご家庭で不幸が想定される場合など、お
身内の方が葬儀内容を葬儀社と決めておくことも出来ます。
メリットとして考えられることは
《ご自分のことでは》
◎ 自分らしい葬儀をしたい(自分の意見が反映できる)
◎ 家族に葬儀の心配をかけたくない
《ご家族の立場では》
◎ 親の望む葬儀を出してあげたい
◎ もしもの時、あわただしく葬儀の準備をしたくない
◎ 事前に家族で話し合っておきたい
◎ 葬儀費用を明確にしておきたい
◎ 費用を計画的に準備したい
等があります。
また、生前予約システムも各社いろいろあるようです。
内容を充分に確認、検討されることをおすすめします。
▼大野屋の予約システムはホームページをご覧下さい。▼
http://www.ohnoya.co.jp/funeral/anshia/index.html
━4━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ 業 界 ニ ュ ー ス 「 第2回お墓ディレクター検定試験 」
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去る2月16日に全国6ヶ所(札幌、仙台、東京、大阪、高松、福岡)で一斉に
「日本石材産業協会」主催の「第2回お墓ディレクター検定」の試験が行なわれ
ました。
今回から1級検定も行なわれ、1級、2級あわせて総計約2100名が受験しま
した。内容は、お墓の歴史、宗教の知識、墓地埋葬法をはじめとする関係法令、
石材の材質、加工方法、工具類、家紋や霊園管理などお墓に関する幅広い知識と
深い理解を求められたものになっています。
同協会では、この検定を通じ業界全体のレベルアップをはかるとともに、消費者
に対するお墓の正しい理解と普及を目指す要素も期待されているとのことです。
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◆ お 客 様 の 声
「 使わなくなったお仏壇はどうしたらよいの? 」
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そろそろお引越しのシーズンです。
お引越しで仏壇について悩む人も多いようです。
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┃Q┃ 私は長男です。両親は既に他界し、今度実家の家からマンションに引
┗━┛ 越しする事になりました。マンションの新しい部屋には実家の仏壇は
入らないので、小さな仏壇を新しく購入する予定。実家の仏壇はどう
すればよいか。
┏━┓
┃A┃ 実家の菩提寺様はどこにあるのでしょうか。
┗━┛ 菩提寺様に相談されて、菩提寺様でお焚き上げをお願いできれば一番
よいのですが。(この場合は、お寺様の了解をいただいてから お寺
様に持ち込み、お焚き上げの御布施をさしあげます。)
それが出来ない場合は、地元の仏壇店に相談しましょう。仏壇店でお
焚き上げをしてくれる所を探し、あればそのお店に引き取っていただ
きます。(ほとんどの場合有料です。)
買い換えの場合は無料でしてくれるところも有ります。
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※仏事に関するご質問は、memoria@ohnoya.co.jpまでお気軽にお問いあわせくだ
さい。
※大野屋Webサイトの人気ページ「仏事のよくあるご質問」もご覧ください。
↓ ↓ ↓
http://www.ohnoya.co.jp/faq/Q&A/index.html
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◆ 今 月 の プ レ ゼ ン ト
「 天然ストーン念珠 」
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★☆☆★☆…………………★………………★★…
『やすらぎ通信』発刊1周年記念
天然ストーン念珠プレゼント
…★…………★………☆☆………………………★☆☆★…
天然石を使った女性用念珠3種類を1種類ずつプレゼントいたします。
白 : ホワイトオニキス 1名
緑 : グリーンオニキス 1名
桜 : ローズクォーツ 1名
…………………………………………………………………………
締め切りは3月20日です。
当選者は次回「やすらぎ通信」にて発表いたします。
どうぞふるってご応募ください!
↓ご応募お待ちしています!↓
http://www.ohnoya.co.jp/faq/mem/index.html?link=reader
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◆ 編 集 後 記
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今回は「お彼岸」について、本腰をいれてまとめてみました。
少し長くなってしまいましたが、いかがでしたか?
また新しく「ことばスコープ」のコーナーも始まりました。こちらへのご意見も
お待ちしています。
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┌──┐株式会社 メモリアルアートの大野屋 監修 小嶋 幸夫
│\/│ 編集 川瀬 由紀
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