仏事のQ&A

遺体の鼻や耳に栓をするのは何故?



ご遺体を安置するときに耳と鼻に栓をしますね。出血を押さえるために行うと聞いていますが、詳しい理由を知りたいのです。
中には耳栓、鼻栓をしないケースもあるとか...宗教的理由も絡んでいるのでしょうか?

栓をする作業は湯灌(ゆかん)の際にご遺体に行なう処置の一つです。
湯灌はご遺体を清めるあためのもので、以前はぬるま湯で行ないましたが、現在ではアルコールで拭く方法が一般的です。
ご遺体に脱脂綿で栓をするのは、おっしゃる通りご遺体から分泌物が出ないようにするために行うのもので、耳や鼻のほか口(咽喉の奥)や肛門に処置します。
これとは別に、ご病気などでお顔がやつれてしまっている場合、頬に脱脂綿を含ませることがありますが、これは死に化粧の際に行なうもので、意味合いが異なります。
なお、病院でも通常の処置として行なわれていて、宗教的な理由や宗教による違いはございません。