孫と学ぶ生活のしきたり

お祭りでよく見る「おみこし」と「山車(だし)」、どう違うの?

夏の夜空に聞こえてくるにぎやかさに心がわくわくしたり、いろいろな出店が並んだり、夏祭りは楽しい行事のひとつですね。全国各地で盛んに行われている夏祭りですが、どうしてこうしたお祭りをするのか知っていますか?

夏季には病気が流行ったり、農作物への害虫の被害があったり、風や水の事故など、昔から災害が多い時期です。かつては、そういった災害は怨霊(おんりょう)や神様が起こすものと考えられていました。
夏祭りはこうした神様をしずめるために行われたといわれています。

さてお祭りに付き物の「おみこし」や「山車」ですが、一番の分かりやすい違いは
「おみこし」・・・かつぎ棒が付いていて人がかつぐもの
「山車」  ・・・台車に乗っていて人が引き綱を引っ張るもの

「みこし」は漢字では「神輿」と書き、神様の乗り物という意味です。(または丁寧な意味の「御」という字を使って「御輿」と書くこともあります。) その名の通り、「おみこし」はお祭りのとき神様が神社を出る乗り物と言われています。有名なお祭りで「おみこし」の上に乗ってさわいだ人が、テレビや新聞で問題になっていましたが、神様が乗っている「おみこし」に人が乗ってはいけないという意味なのです。

「山車」も「おみこし」と同じように神様が宿るものとする所がある一方、神様が乗るものではなく、人が乗って太鼓をたたいたり踊ったりして神様のお供や先導をする役目のものとしてお祭りに登場する所もあります。