第154号 大安・仏滅・友引 気にしますか?(2016/11/25発行)
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メモリアルアートの大野屋
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冠婚葬祭ナビ 『折々しきたり想いやり』2016/11/25
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┏━ 今月号 もくじ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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┃ 1◆ 特集
┃ 「 大安・仏滅・友引 気にしますか? 」
┃
┃ 2◆ 安井睦華の それはそれ、これはこれ!
┃ 「 親 方【おやっさん】 」
┃
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◆ 特集 「 大安・仏滅・友引 気にしますか? 」
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「大安」 「仏滅」 「友引」
なんとな~く、気になる存在ですよね?!
「終活読本ソナエ2015年夏号」によると
「六曜を気にしますか」という質問に対して
「気にする」と回答した方は57.1%と半数を超えています。
私もついつい気にしてしまうタイプです。
しかし今は結婚式をわざわざ仏滅の日に挙げる人もいます。どうやら仏滅に挙げ
ると割引があるとか・・・。
伊勢丹さんでは、プレゼントやお返し物(祝)をお買い物すると、必ず「大安の日
に相手へ届くようにしますか?」と聞かれカレンダーを見せていただけます。こ
のような気遣いに感動をしました。(未熟者の私にとっては勉強になりました)
今回は、なんとな~く気になる存在「六曜」についてお話します。
■ 六曜とは??
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「大安」「仏滅」「友引」という言葉ならおそらく何度かは耳にしているのでは
ないでしょうか。
結婚式をはじめ、さまざまな祝いごとの日取りを決めるときに、目安とされるこ
との多い「大安」「仏滅」などのことを「六曜(ろくよう)」「六輝(ろっき)」と
いいます。
もともとは中国唐代の「六壬時課(ろくじんじか)」と言われる時間の占いでした。
日本には鎌倉時代の末期から室町時代にかけて伝わったとされ、時刻や方位の吉
凶判断に用いられました。
時代とともに名所や解釈、順序も伝来当初と何度も変わり、今の形になったのは、
江戸時代の末期頃だと言われています。(諸説あり)
一部の暦に記載されるようになったのは幕末の頃からで、戦後爆発的に流行した
時期もあったようですが、現在では行政や公共機関で作成するカレンダーには使
用されていない事が多いです。
占いの方法は旧暦の1月1日を先勝として順に六曜をあてはめ、2月1日は友引から、
3月1日は先負から始めるといったところから見ても、遊び的要素の強い、あまり
根拠のない占いとも言われています。
私たちの生活に、さり気なくある六曜は、"迷信のひとつ"にすぎないのです。
■ 六曜のそれぞれの日の意味
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※科学的根拠はありません
先勝(せんしょう)...午前は吉、物事を急いで決断実行して吉。
友引(ともびき)...正午のみが凶で朝夕は吉
先負(せんぷ)...午後が吉、平静を守って吉、公事・急用は凶
仏滅(ぶつめつ)...終日凶、万事に凶、勝負なしの日
大安(たいあん)...終日吉、結婚・開業など万事に吉
赤口(しゃっこう)...正午のみ吉、公事・訴訟・契約などは凶
■ 「仏滅」や「友引」に葬儀をやってもいいのか?
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仏滅や友引等、あたかも仏教に関係するような名称ですが、実は違います。仏教
では全ての現象は因果応報にあると説き、こうした吉凶占いや迷信、俗信とは一
線を画しています。
また、語呂合わせのように"友を道づれにする"と言われ、その日は葬儀を行わ
ない方が良いと思われている友引ですが、本来の意味は勝負事や戦場で共に引き
上げる日(共引)であったとされています。
ただ、火葬場が友引を定休日にしているところが多いので、それに伴い葬儀・告
別式(=火葬場へ行く日)は行われないことが多いです。
よく「友引なのにお通夜をやっていいのか?」と質問をされることがありますが、
次の日に火葬場がやっているのであれば、お通夜は通常行っています。
ただ、中には気にされて避けるという人もいらっしゃいます。
■ 2033年カレンダーから六曜が消える?!
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「終活読本ソナエ2016年秋号」によると2033年にカレンダーから六曜が消えてし
まう可能性があるようです。
六曜とはそもそも旧暦で決められています。その旧暦が2033年秋から2034年春に
かけて、日本の旧暦の月名が天保暦の暦法で決定できなくなるとして問題になっ
ています。
(詳しくは、雑誌またはインターネットで「旧暦2033年問題」と検索すれば沢山
のっています)
カレンダー業者や印刷業者など約60社で組織する「日本カレンダー暦文化振興協
会」では既に回避策が出されているようです。このような混乱は2147年と2223年
にも起こりますが、その策を生かせば回避できるようです。
しかし、あくまで業界団体なのであまり強制力がないようです。
迷信にも関わらず、おめでたい日はできれば「大安」にしたいと思う私・・・・。
(昔から朝の星座占いを見たり、ゲン担ぎをする方ですが)
ちなみに政治の世界でも六曜は気にするようで、選挙の投開票日が大安になるよ
うに、解散の日程を調整していて、どうしても日曜日が大安にならない時は、投
開票日が仏滅にならないようにしているそうです。
ただ、、、、、六曜は迷信ですよ(゚-゚;)ヾ(-_-;)
それでも、「大安」「仏滅」「友引」気にしますか?
さまざまな仏事のQ&Aが日々更新されています。
◎仏事Q&A
http://www.ohnoya.co.jp/faq/
「父が亡くなり喪中。年末に神棚のしめ縄はかえていいか?」
http://www.ohnoya.co.jp/faq/manner/008321.shtml?utm_source=mail&utm_medium=mail&utm_campaign=mm201611
「喪中はがきを出したのに、年賀状が届いた」
http://www.ohnoya.co.jp/faq/manner/007323.shtml?utm_source=mail&utm_medium=mail&utm_campaign=mm201611
こちらもご覧ください。
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◆ 安井睦華の『それはそれ、これはこれ!』
「 親 方【おやっさん】 」
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大野屋テレホンセンター開設時よりご相談にお答えして21年!
シニアコンサルタント・安井 睦華(やすい のぶか)が、日々のつれづれを時
には楽しく、時には怒り、時には涙で語ります。
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お天気の都合や仕事の按配で多少のずれはあるものの、毎年この時期になると決
まって植木屋の親方からコールが入ります。
「○○です~。・・・明日朝から入りますので庭の木戸明けといて下さぁ~い!」
そういえば、昔気質(むかしかたぎ)で無口な先代の親方(おやっさん)が引退
してからもう何年になるんだろう?
生まれながらの優しい顔立ちを本人はむしろ恥じていると思う位に、いつもむっ
つりして、地下足袋に脚絆(きゃはん)、股引に腹掛け手甲と、昔ながらの植木
屋姿に身を固め、80歳になって引退するまでの40年近くを、猫の額ほどの我が家
の庭をおまかせしていました。
たいした植木があるわけでもないのですが、父が好んで植えた椿には目もくれず、
松、糸ヒバそしてモミジの三本だけは若い衆に任せず自ら手入れをしていたもの
です。
そんな親方の仕事ぶりを、超頑固者の父もひどく気にいっていたのですが、仕事
中は話しかけてもわずらわしそうに「ハア~」としか返事がかえらず、おやつの
時間を待ちかねては縁側で待ち構えていて話をしたがりました。
そこで母は多少気を利かして、若い衆とは別に10時は塩昆布かお漬物、3時には
どら焼きやきんつばなど親方の好物を準備していたものです。
親方は器用な人で、仕事の合間にまだ小さかった孫たちに、竹トンボや水鉄砲、
可愛い籠や笊など編んでくれたりしたものですから、
「おやっちゃん、おやっちゃん」とひどくなついていました。
孫坊主などはものすごく尊敬していて
「僕、大きくなったらおやっちゃんの弟子になって植木職人になる!」
と本気で言っていた位でした。
そんな時、
「坊、これからの植木屋はただ腕がいいだけじゃダメだからなぁ~!ちゃんと大
学出て、科学的な目で植物やら肥料やらを勉強しなくちゃいけないよ。いろんな
国の植物や庭を見たり、歴史や新しい芸術作品なんかも勉強して・・・環境デザ
インってやつも知らなきゃいけないからなぁ~」
とぼそぼそと話していました。
親方の口から環境デザインだの科学だのという言葉が出たのには流石にびっくり
でしたが、孫坊主に話して聞かせている顔は本当に優しくうれしそうでした。
そして実際、親方の所には、大学出身の若い衆や下働きの人が居たのです。
その後、私の両親が亡くなって、還暦を迎えた私自身の老後の生活のために家を
建て替えることになり、以前にもまして狭くなった庭を、親方の息子が宰領して
作り直してくれる事になりました。
息子は(と言っても既に50を過ぎているので、既にいっぱしの職人ですが)限ら
れた予算の中で随分苦心して庭つくりをしてくれたのですが、結果的には相当数
の木は切り倒さざるを得なくなり、その中に親方が丹精していた松とモミジも入
っていたのです。
工事の日は若い衆に交じって親方の姿もありましたが、糸ヒバの植え替えの時以
外は遠くから見ていた姿が寂しそうに感じました(息子のせめてもの想いなので
しょうか糸ヒバは狭くなった庭の中央に植えられたのです)。
それから数年後、仕事中に軽い発作を起こして梯子から落ちた親方は、数か月の
入院生活をした後、息子に身代を譲って引退しました。
最後の挨拶に来てくれた親方は背広にネクタイ姿で、きゅうくつそうにかしこま
って仏壇の父に線香をあげてくれたのですが、なんと40年以上も出入りしていた
にもかかわらず、座敷に上ったのはこの時が初めてでした。
私達母娘はまだまだ続けて欲しいという話をしたように覚えていますが、
「植木屋が木から落っこちまったなんてぇ恥ずかしいことですからねぇ~・・・。
潮時ってもんです。」
ときっぱり言って、娘が気を利かして表玄関に移してあった雪駄(靴ではなかっ
たですね)を、自ら移し直して内玄関から帰っていきました。
最後まで「職人の分」に徹した親方には、その後会っていません。
今では、新しく親方になった息子と、大学生になった孫が後を引き継いで、折々
の手入れなどもしていてくれています。
親方はしっかり者のおかみさんが蓄えてあったお金で、日野の奥に小さな家を建
て、釣りやゲートボールをしながらのんびり暮らしていると聞きました。
良し悪しの話ではなく、義理を大切にし、分をわきまえ、引き際も気持ち良く、
そうした折り目正しさを持った昔気質の人が懐かしく感じられる晩秋です。
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