第185号 お盆は宗教行事?(2019/6/25発行)
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メモリアルアートの大野屋
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冠婚葬祭ナビ『折々しきたり想いやり』2019/6/25
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┏━ 今月号 もくじ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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┃ 1◆ 特集
┃ 「 お盆は宗教行事? 」
┃
┃ 2◆ 川島ママの"昭和は遠くになりにけり"
┃ 「 ~万葉の歌にちなんで~ 」
┃
┃ 3◆ イベント・お知らせ
┃
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メールマガジンをご覧のみなさま、こんにちは。
メモリアルアートの大野屋の小林です。
今年の梅雨入りは、西日本よりも東日本のほうが速いという珍しい年になりまし
た。このじめっとした梅雨も明けるまであと少しですね。
6月中旬になると、地元の神社には茅(かや)や藁(わら)を束ねて造られた
「茅の輪(ちのわ)」という人の背丈ほどある大きな輪が建てられます。この輪
を左・右・左の順にくぐると、半年間の間に身に積もった穢れが祓われると伝わ
っているのです。
大祓(おおはらえ)が行われる6月30日まで各神社の境内に建っているので、見
掛けた方は体験してみてはいかがでしょうか?
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◆ 特集 「 お盆は宗教行事? 」
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今年もお盆の時期が近付いてきましたね。皆さんお盆の思い出はありますか?
私は子供の頃、毎年夏に北海道の祖父母の家でお盆を迎えていました。仏間には
炭で描かれた曽祖父母の肖像(写真ではない)が掲げられていたのですが、子供
の頃はとても怖い存在でした。
お供え物をして沢山の座布団を並べると和尚さんがやってきて、低い声で「大き
くなったなぁー」なんて声をかけらるとおっかなびっくりで。お経をあげる和尚
さんの後ろで神妙な面もちの家族の姿を見て子供ながらにご先祖様への畏敬の念
のようなものを感じたことを思い出します。
お盆と言えば仏教のイメージを持つ方が多いですが、ある思想が強く影響してい
ると言われています。
■祖先崇拝は縄文時代からあった
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ご先祖様を大切にするという祖先崇拝(そせんすうはい)は縄文時代には既に
あったと言われています。
遺跡から発掘された環状列石(かんじょうれっせき)ではさまざまな祭祀が行わ
れ、その中のひとつに祖先崇拝の儀礼があったというのです。
1万年以上続いたとされる縄文時代。人は現代よりずっと短命で、人同士の争い
を好まず、家族の亡骸は丁重に埋葬されたそうです。家の中に埋葬された例もあ
りました。
■儒教の影響が色濃い
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仏教や神道などに比べ、日本では宗教として意識されることの少ない「儒教」。
道徳観として捉えられることが多いですが、その思想は古くから日本人の生活に
溶け込んでいます。
儒教は古代中国の春秋時代、孔子の思想をもとに広がりました。日本へは仏教伝
来より早く、513年に現在の朝鮮半島から伝わってきました。
人として常に守るべき人間関係に関する道徳を記した「五倫五常(ごりんごじょ
う)」の教えでは、親や高齢者、先祖を大切に扱うことが説かれています。仏壇
の中に置かれている「位牌」は、元は儒教で使われた、官名や故人の名前などを
書いてまつった木の板が起源だと言われています。
■盂蘭盆(うらぼん)
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お盆は正式には「盂蘭盆(うらぼん)」と言います。古代インドのサンスクリッ
ト語にある「ウランバナ」という言葉に漢字を当てはめたのが盂蘭盆です。
ウランバナが意味するのは何と、逆さまに吊るされる苦しみ...。
儒教の思想を交えて中国仏教で成立した経典には、次のような話が伝わります。
~お迦様の十大弟子の一人、目連尊者(もくれんそんじゃ)は神通力によって、
母親が死後の世界で餓鬼道に堕ちて飢えに苦しんでいる姿を見ました。お釈迦様
に母親を救うための教えを請い、その教えに従って布施や供養を僧侶や多くの
人々に施すと、その功徳により母親は極楽浄土に行くことが出来ました。~
■ご先祖様をもてなす
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目連尊者が多くの人々に施しをした旧暦7月15日は先祖供養の大切な日と考えら
れるようになりました。これが日本に伝わると、奈良の飛鳥寺で盂蘭盆会が営ま
れたことが日本書紀に記されています。朝廷のみで行われる習慣であり、庶民に
広まったのは江戸時代になってからです。
お盆の風習には地域性があり、行われる行事は本当に様々ですが、共通点は祖先
崇拝の行事であることでしょう。盆棚(ぼんだな)、精霊棚(しょうりょうだな)
と呼ばれるお盆の飾りつけをして、家に帰ってくるご先祖様をおもてなしします。
■盆棚に飾り付ける品の由縁
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盆棚の飾りつけも様々ですが、良く知られている物の由来をご紹介します。
<まこも>
まこもで編んだござを盆棚に敷きます。お釈迦様がまこもで作った寝床に病人を
寝かせて治療をされた、という仏話から清浄な場所を造り出すと考えられていま
す。
<ほおずき>
先祖は灯りを頼りに帰って来ると言い伝えられている為、提灯に見立てて目印に。
<水の子>
茄子や胡瓜をさいの目に刻み、洗った生米を混ぜ、清水を満たした器に入れます
。(蓮の葉に盛ることもあります) 死後の世界で飢えに苦しみ渇いたのどに、少
しでも楽にに通るようにとの願いが込められています。
<閼伽水(あかみず)>
仏前に供養される水のことです。深皿によく冷やした水を注ぎ、みそはぎの束を
添えます。お参りをする時には、みそはぎの束に閼伽水を浸して水の子にかけま
す。これには、少ない食べ物を無限に増やす、供物を食べやすくする、悪いもの
を祓うなど、いくつかの意味があると伝えられています。
今となっては手に入りにくくなった物もありますが、これらは農作物の収穫が少
なかった時代に、少しでもご先祖様の霊に満足してもらおうと、身の周りで採れ
るもので精一杯のおもてなしをしたことの名残です。
お盆は日本古来の祖先崇拝の信仰に、儒教や仏教などがが結び付いて出来た民族
風習であることがお分かり頂けたでしょうか。お墓参りには行くけれど、盆棚は
用意していなかった、と言う方もぜひ今年から始めてみては。
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◆ 川島ママの"昭和は遠くになりにけり"
「 ~万葉の歌にちなんで~ 」
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梅雨ですね。毎日ジメジメしていて気分も余り晴れません。
そしてこの梅雨が明けたら、また9月過ぎまであの厳しい暑さが続くかと思うと、
更に気持ちが萎えてしまいます。天候不順に熱中症、とにかくこの時期はあまり
無理をしないで過ごすのが一番ですね。どうぞお身体に気を付けてお過ごし下さ
いませ。
さて、令和元年ももう2か月が過ぎようとしています。
引用された古典の「万葉集」がとても話題になり、大宰府をはじめ全国各地の
ゆかりの土地では様々なイベントも行われているようです。
実は私も学生の頃は万葉集が好きで、特に詠み人知らずの「防人(さきもり)の
歌」や「東歌」等に心惹かれて、熱心に読んでいた頃もあったのですが・・・
社会人となり日々の暮らしに追われ、いつしか思い出す事もなくなっていました。
ところが私が28歳の秋、娘が生まれた時に、再び頭の中に万葉集の歌が浮かびま
した。それは、詠み人知らずの
「~山の際(ま)に 渡る秋沙の行きて居む
その川の瀬に 波立つなゆめ~」
という歌です。そしてその日のうちに、娘の名をこの歌からとって名付けました。
いつか娘が大きくなって自分で万葉集を読むようになったら、そっと教えてあげ
たいとその頃は思っていたのですが・・・今に至るまで話す事もなく過ぎてしま
いました。
~そんなことを考えているうち、ふと、父母は私の名前をどのような思いで名付
けたのだろうか?と疑問に思いました。そして祖父母もまた、どんな思いを込め
て子供の名を決めたのだろうかと~
もうすぐお盆が来ますね。お墓に行くと墓誌などには代々の方のお名前(俗名)
が彫られている事が多いのですが、きっとどの人も我が子の名前は深い思いで付
けられたのだと思うのです。
今年のお盆のお墓参りでは、墓誌に刻まれた代々の名前をたどりながら、あらた
めて我が子に名付けたそれぞれの親の思いというものを考えてみたいと思います。
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◆ イベント・お知らせ
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◇お墓の相談会
7月6日(土)10:00~16:00 小金井宮地楽器ホール B1練習室3
今年の都立霊園申込みは7月10日まで!都立霊園の申込みを検討されている方、
お墓をお探しの方、墓じまいやお墓の引越しをお考えの方は是非、
お気軽にご参加下さい。 ★ご相談時間30分~1時間程度の個別相談会です。
お申込み・お問い合わせ先:大野屋テレホンセンター 0120-02-8888
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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┌──┐株式会社 メモリアルアートの大野屋 編集:小林 寛依
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