第212号 「収穫の秋、喜びを分かち合う収穫祭」(2021/9/20発行)
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メモリアルアートの大野屋
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冠婚葬祭ナビ『折々しきたり想いやり』2021/9/20
https://www.ohnoya.co.jp
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━ 今月号 もくじ ━━━━
1◆特集
「 収穫の秋、喜びを分かち合う収穫祭 」
2◆川島ママの"昭和は遠くになりにけり"
「 秋を迎えて夏の思い出 」
3◆お知らせ・イベント
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メールマガジンをご覧のみなさま、こんにちは。
メモリアルアートの大野屋の小林です。
厳しい暑さも通り過ぎ、空にはいわし雲が浮かぶようになりましたね。
食いしん坊の私は、前号のイチジクに続く味覚を求めて、東京都稲城市内の果樹園へ散歩してきました。
秋の味覚といえばいろいろありますが、今回のお目当ては梨です。
稲城市周辺では、市場にほとんど出回ることのない幻の品種「稲城」が栽培されています。
旬は8月下旬から9月上旬までと短く、ソフトボールの大きさに近い梨です。
すっきりとした甘さにシャッキシャキの食感、そして最大の特徴はみずみずしい多汁感。
今まであまり地元の特産品に目を向けていなかったのですが、高尾ぶどうなど他にもいろいろな発見がありました。
梨はこれから、清玉、二十世紀、豊水、あきづき、新高と、異なる品種が続いてでてくるので、しばらく通うことになりそうです。
皆様がお住まいの地域にも、ご当地ならではの味覚があるはず。近くで秋を探してみてはいかがでしょうか。
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◆特集「 収穫の秋、喜びを分かち合う収穫祭 」
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もうすぐ10月になりますね。この時期の催しは何を思い浮かべますか?体育祭?遠足?くだもの狩り?
周囲に尋ねてみたところ「ハロウィン!」と答える人が多くいました。
日本では仮装パーティのイメージが定着しつつあるハロウィンは、元は古代ケルト人の「収穫祭」。
収穫祭はハロウィンの他にも世界中にあり、もちろん日本にもあります。
そこで、今回は古くから執り行われている日本の収穫祭についてご紹介したいと思います。
■祭りの語源
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収穫祭の前に「祭り」の語源について少々。
現在、ナニナニ祭りという言葉は様々に使われていて、芸術祭や映画祭、〇〇大感謝祭など、賑やかなイベントを表す言葉として使われていますね。
屋台が並ぶ賑やかな風景も祭りの一面ではありますが、神社における「祭り」本来の意味は「心身を清め、神様に対面し感謝の心を捧げること」にあります。
実は、祭りは神様の力に従い奉仕するという意味の「まつらう」という言葉が語源で、これが変化したもの。
はるか昔、神様は遠い所からやってきて、山や岩、木などに宿ると考えられていました。
(大神神社(奈良県)の三輪山、神倉神社(和歌山県)のゴトビキ岩などは「ご神体」として広く知られています。)
人々は神様に、心づくしのお供えものとおもてなしをして、共に生きる喜びを分かち合ってきたのです。
神社で執り行われる祭りは沢山ありますが、収穫祭にあたるのが「神嘗祭(かんなめさい)」と「新嘗祭(にいなめさい)」です。
■「神嘗祭(かんなめさい)」
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神嘗祭は天照大御神(あまてらすおおみかみ)に収穫の感謝を捧げる伊勢神宮の祭祀です。
毎年10月17日に執り行われるこの祭祀は、神宮の年間1500回ある祭祀の中で最も重要とされています。
どのようにして神様へ収穫の感謝を捧げるかというと、作物の奉納が中心になります。
その年に初めて収穫された稲穂=初穂(はつほ)。全国の農家から集まった初穂が大勢の人の手によって、
お木曳き車(おきひきぐるま)や初穂船で陸路・水路を移動する様は圧巻です。
天皇陛下が皇居内の水田で育てられた初穂と、全国の農家からの初穂が、共に奉納される様子はニュースでも取り上げられます。
伊勢神宮以外の全国の神社では、同日に神嘗奉祝祭(かんなめほうしゅくさい)が執り行われ、それぞれの神社から伊勢神宮を拝みます。
■「新嘗祭(にいなめさい)」
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新嘗祭は全国の神々に新穀を奉納し、五穀豊穣を感謝する祭祀です。神嘗祭の翌月11月に宮中をはじめ全国の神社で執り行われます。
宮中の神嘉殿(しんかでん)と呼ばれる神殿では、11月23日に天皇陛下が皇祖や神々に新穀をお供えされ、
恩恵に感謝されたのち、神々と共に新穀をお召し上がりになります。
神と人が共に同じものを食べることによって喜びを分かち合い、つながりを強め、ご加護を願う神人共食(しんじんきょうしょく)の儀式です。
神嘗祭・新嘗祭に使われる「嘗」という字には「なめて味わう」や「お召し上がりいただく」という意味があります。
お供えは米、粟、魚、酒などで、宮中では白酒(しろき)・黒酒(くろき)と呼ばれる酒がお供えされます。
白酒・黒酒は平安時代にまとめられた法典「延喜式(えんぎしき)」に詳しく記されているほど歴史が古いものです。
製法は原始的で、2つの瓶に米と麹と水を仕込んで醸造すること10日間。
片方の瓶にはクサギと呼ばれる植物の灰を入れて着色し、これを漉したものが黒酒に、クサギを入れないほうが白酒になります。
見た目にはとろりとした甘酒のような感じで、甘みが感じられるそうです。
■天孫降臨の神話
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古事記や日本書紀には、稲をもたらしたのは天照大御神の孫である「邇邇芸命(ニニギノミコト)」と記されています。
天照大御神は天上の清らかな稲を邇邇芸命に託し、地上の人々の食物とするよう命じられました。
この稲により、葦原中国(あしはらのなかつくに...日本の古称)にはみずみずしい稲が豊かに実った、という神話です。
天照大御神に初穂をお供えする理由が分かりますね。米は古くからとても大切にされてきました。
私たちの食生活に欠かすことの出来ない稲作は、最近の研究によると、縄文時代後期には行われていた可能性が高いそうです。
獲物を追ったり木の実を採ったりする生活が、稲作によって多くの人数を養うことが可能となり、定住化、大規模化が進みました。
稲作中心の文化になると、祭祀や経済活動と結びついて、収穫の季節には感謝の気持ちを込めて、神様に初穂をお供えするようになったようです。
いかがでしたか?神社でお金を包むときの表書きが「初穂料」であることも納得できますね。
今は便利なネットショッピングがあるので全国の収穫物を手軽に入手出来るようになりました。
今年は自宅で選りすぐりの食材を使って収穫祭、なんていかがでしょう。
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◆ 川島ママの"昭和は遠くになりにけり"
「 秋を迎えて夏の思い出 」
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今年の夏は本当に雨が多かったですね。
日照時間が少なかったせいでしょうか、野菜の高騰には困ってしまいます...レタスなどは普段の4倍でとても手がでません。
皆さまどのようにされていますか?
さて、実は春の5月、ベランダのプランターに、朝顔の種を10粒植えておきました。
これが想像以上にツルが長く伸び、支柱を超えて物干し竿にまで絡まったほどです。
30年くらい前、まだ小学生だった子供たちが夏休みの宿題で育てて以来です。毎日、観察日記をつけていた様子を思い出しました。
そしてこの夏はいつも20数輪の花を咲かせていて、楽しませてくれたものです。
毎日朝一番にベランダに出て、花の数を数えることが夫婦の日課となりました。
体調を崩して寝込みがちの妻も、その時だけはベランダに出てスマホで写真を撮ったりして、朝顔たちにはとても感謝しています。
7月の間は手のひらほどの大輪の花が咲いていましたが、8月下旬にはその花もだんだん小さくなりました...
秋の風も感じるようになった今では、さすがに半分ほどの大きさですが、それでも毎朝10輪は咲いてくれています。
朝顔は奈良時代に唐の国(中国)から日本に伝わり、当時は種子を薬用としていたとのこと。
花を観賞用に栽培しだしたのは江戸時代からだそうです。
このころは朝顔以外にも、多くの花や植木の品種改良が行われました。
世界でもまれな園芸大国であり、あのソメイヨシノも江戸時代に誕生し、広まったと言われます。
裕福な武士や商人だけでなく、庶民も朝顔を始めさまざまな草花の鉢植えを家で育て、軒先で風情を楽しんでいたようです。
朝顔市やほおずき市など、当時の空気を残す行事が今でもありますね。
この時代、当然ながら病気になっても病院がほとんどありません。
それに薬が高額なため、庶民は医者にもかかれず住まいで横になって安静にするだけ、といった事情だったようです。
医療の乏しいそうした環境にあって、季節の草花をそばに置いて養生の助けとした様子が、当時の本や日記にみることができます。
この夏はわが家でも、朝顔の花のおかげで具合の悪い妻も楽しむことができて、まことにありがたく思う秋の一日です。
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◆ お知らせ・イベント
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10月11日(月)常光閣(千葉市中央区)
10月17日(日)メモリアル相談センター横浜
いずれもご予約は大野屋テレホンセンター0120-02-8888まで、
どうぞお気軽にご連絡ください。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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株式会社メモリアルアートの大野屋 編集:小林 寛依
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