- Q.家族葬とは、どんなお葬式なのですか?
- A.故人とご家族のお別れの時間を大切にするお葬式のことです
家族葬とは、ご家族が中心となって、故人とご家族がじっくりとお別れの時間を過ごしていただくことを大切にしたお葬式のことを言います。一般的なお葬式との最も大きな違いは、「参列者」に関する考え方です。一般のお葬式の場合には、ご遺族や親族のみならず、故人の友人関係や、職場関係の方々など多くの方が参列されますが、家族葬ではご遺族・親族を中心にごく親しい人だけで執り行います。葬儀としての流れそのものは一般のお葬式となんら変わるものではありません。
人数についても、何人までと決まっているわけではないので、20~50名程度で執り行う場合もありますし、3~4名で、本当にお身内だけで執り行うという方もいらっしゃいます。
大切なのは、故人に対する想いであって、人数の多寡ではありませんから、本当に親しかった人たちだけでゆっくりと故人とのお別れの時間を過ごすことが、家族葬の最も大事な点です。
- Q.どんな方が家族葬をしているのですか?
- A.家族葬には何の制約もありません
特にどんな方が家族葬をしているということではありません。家族葬を執り行う上で、何かの制約条件があるわけではないので、どなたでも家族葬にしていただくことはできます。
最近では、故人本人が、亡くなる前に家族葬を希望されて、ご遺族がその遺志を尊重して家族葬にするということも多くなっています。
どのご家族でも、故人と最後のお別れをゆっくりと過ごしたいという想いは同じだと思います。故人ご本人が望まれた場合はもちろんのこと、ご家族が形式にとらわれずに、ゆっくりとお別れの時間を過ごしたいと思われたら、家族葬というものがひとつの選択肢になると思います。
- Q.家族葬にかかる費用はどのくらいでしょうか?
- A.一般のお葬式に比べ、費用は軽減できます
家族葬は、参列者が少ないことが大きな特長です。そのため、精進落しの振る舞い料理や、返礼品といった接待費については大きく軽減することも可能です。また、祭壇などの装飾品についても、対外的な体裁を気にすることなく、お葬式を執り行うことができますので、質素なものにすることで、その部分の費用をさらに軽減することも可能です。
しかし、その半面、参列者が少なくなることによって、お葬式において相互扶助の役割をもっている「お香典」の金額も少なくなりますので、実際の負担額が必ずしも少なくならない場合もあるので、"家族葬にすれば、費用が安く済む"というようにはお考えにならないほうがよいでしょう。
- Q.家族葬の良いところはどんなところですか?
- A.形式にとらわれないご遺族の想いを
優先できることが大きな特長です
すでに触れたとおり、故人とゆっくりお別れできるのが、最大の良い点ではありますが、それ以外にもいくつか良い点があります。
ひとつは、儀式の進行や、参列者への気配りによって生じる精神的負担を軽減できます。
また、形式についても自由度が高いので、ご遺族の想いを優先したお見送りができることも大きなメリットだといえます。
たとえば、お花入れの儀式の際に、故人が本当にお好きだった花のほかに、写真を入れたり、故人の愛読書や趣味のお品物を入れたりできます。その際に、ひとしきり、故人との思い出をご遺族同士でお話になるといったこともよくお見受けします。
一般的なお葬式を執り行ったご遺族の中には、「お葬式の時には、気忙しく立ち働いていたために、終わった後で、何をやっていたのか、よく覚えていない。」「ゆっくりとした気持ちでお別れをすることができなかった。」とおっしゃる方がいますが、逆に、家族葬をされたご遺族からは、「本当にゆっくりできて、最後の対面も心ゆくまでできた。」という声をいただくことが多いです。
- Q.家族葬の場合は、僧侶を呼んで読経することはないのでしょうか?
- A.家族葬でも僧侶に来ていただくのが一般的です
ご遺族や故人のご意向で、無宗教で行うというケースもあります。しかし家族葬であっても、ほとんどの場合は、一般的なお葬式と同様に、僧侶などの宗教者にお越しいただいて、読経を含めた式を執り行うことが多いようです。
また、あえて読経なども行わず、無宗教で執り行いたいというご意向がある場合でも、菩提寺(檀家になっているお寺)があるのであれば、一度ご相談なさったほうがよいでしょう。お葬式自体は無宗教の家族葬で執り行ったとしても、ご遺骨は菩提寺に納めて守っていただくことになりますので、後々、菩提寺との関係が気まずくなるようなことのないよう、注意が必要でしょう。
- Q.家族葬にする場合の注意点などはありますか?
- A.形式にとらわれないご遺族の想いを
優先できることが大きな特長です
ご本人様が家族葬を選択する場合には、「ご自身だけでなく、ご遺族・親族の立場」も含めて考えることが大切です。ご自身で家族葬を望まれる方の場合、「残された家族に負担をかけたくない」という理由で、家族葬を希望される方が多くいらっしゃいます。
しかし稀に、「本人(故人)の希望どおりのお葬式はできたが、家族の希望どおりではなかった」と後々後悔されるご遺族の方がいらっしゃるのも事実です。
家族葬にすることが、ご本人はもちろんのこと、ご遺族にとっても、希望に合っているのかどうかについては、しっかりとお考えになる必要があると思います。
またお葬式は、故人やご遺族だけでなく、故人と関わりのある方々にとっても大切な儀式となります。そのため、故人の交友関係によっては、一般のお葬式で行ったほうが良い場合もあります。またご遺族や故人のご意向で家族葬にした場合であっても、後日落ち着いてから「お別れ会」を行うなど、故人の親しい方々にも、改めてお見送りいただけるように配慮するということも、お考えになってみることが必要かもしれません。
いずれにしろ、お葬式は人生の最後を締めくくる、たった一度のやり直しのきかない大切な儀式であることは間違いありません。
後々、後悔することのないように、良い点・注意すべき点の双方をしっかりと吟味して進めることが肝要だといえます。
家族葬と密葬の違い
「家族葬と密葬はどう違うのか」といったご質問が寄せられることがあります。密葬とは、後日「本葬」を行うことを前提としたお葬式の際に使う言葉で、主に社葬や大型葬の時に、前もって、限られた範囲で行うお葬式のことを言います。ですから、家族葬と密葬は根本的に違うものだということができます。
今日では約4割の方が「家族葬」を前向きに考えています。
家族葬という言葉のイメージを尋ねると「親しい身内だけで行う」という回答が8割。ご自身のお葬式の場合でも4割の方が、家族葬について前向きに捉えているようです。
大野屋の家族葬
大野屋では、「花で送る家族葬」というセットプランをご用意しています。
お見送りされる参列者の人数を10~20名程度と想定したパッケージ・プランを、複数のバリエーションでご用意しています。 生花祭壇や御棺、祭壇供物をはじめとして、家族葬に必要なものをセットしたプランですから、家族葬の準備や運営管理にわずらわされることなく、故人をお見送りしていただけます。
▲大野屋の家族葬専用の式場フューネラルリビング横浜を動画でご紹介しています。
Interview
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- セレモニースタッフ
- 平野 久美(ひらの くみ)
- 大学卒業後、メモリアルアートの大野屋に入社。
入社以来、セレモニースタッフとして葬儀式の運営をサポート。
葬祭ディレクター1級、接遇検定1級を保有。
※プロフィールおよびインタビュー内容は2014年8月時点のものです